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http://www.yomiuri.co.jp/enterta ... ws/20080925et01.htm
CHAGEが10年ぶりソロアルバム
「小田(和正)さんしかり、矢沢(永吉)さんしかり。上の世代はますます元気。自分はまだまだ中堅」と笑う=吉川綾美撮影50歳から先 歌で描く
チャゲ&飛鳥としてのデビューから30年。CHAGEが、ソロとしては10年ぶりのアルバム「アイシテル」(ユニバーサル)を10月8日に出す。
等身大の自分を表現した「今のCHAGEを見せるもの」と言い切る。(桜井学)
「SAY YES」など時代を代表する数々の作品で知られるチャゲアスことCHAGE and ASKA。その活動と並行し、1984年には「石川優子とチャゲ」として出した「ふたりの愛ランド」が大ヒット。89年からはユニット「MULTI MAX」を始動させ、98年からソロアーティストとしての活動を始めた。
今年で50歳。新作について「人生50年、じゃないけど、男のターニングポイントかなと。今まで何してきたのかな、これからどこ行っちゃうんだろうっていうのを、音楽で表現した」と語る。
だから、自分のルーツにこだわった。「中学、高校時代はラジオにかじりついて音楽を聴いてた。そのころの自分を発掘しようとした」という。「当時のフォーク系の人たちは、君が好きだとか、会えなくてさみしいとか、中学生でも分かるような言葉を音楽に乗せてくれた。そこに僕たちは、ビビビッと来た。その衝撃を大切にした」
「10年前だったら、ちょっと恥ずかしくて、使ってない」と語るアルバムタイトルに象徴されるように、表現はどこまでも直球だ。収録曲「BOYS LIFE」では、「世界を敵に回したって君を守る」「虹を追いかけて行こう 真っ直ぐに」などと、純粋な少年のような心情が、描かれている。
サウンド・プロデューサーに、椎名林檎やスガシカオらとの仕事で知られる森俊之を迎えた。「森君には、(これまでと)違うCHAGEを見せたいという、強い意志があった」
先行シングルになった「waltz」は、ゆったりしたテンポで「あの日のふたりに 逢いにゆきましょう」と優しく歌う。仲むつまじい男女の日常を描いたような「マシュマロ」は、甘いメロディーで聴かせる。AOR(大人向けロック)や、かつてのニューミュージック的な要素もうかがえる。心地の良いマイルドな雰囲気の曲が際だつ。
ASKAとのハーモニーを軸に、聴くと拳に力が入ってしまう感じの、熱さを伴ったチャゲアスの代表曲。ファンは長年にわたり、そのスタイルを支持してきた。だから二人の時は「そういうものを裏切りたくない」。そこから離れた今回は、新たな方向性を目指した。
ソロ活動は「自分探しじゃないけど、そういう旅に出られる」と語る。旅の過程で生み出された、優しいスケッチのようなアルバムだ。
(2008年9月25日 読売新聞) |
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